コミ障たちよ、吉田尚記氏『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』を読んで、コミュニケ―ションを楽しめる人になろう!
いや~、マジで面白い本を読んじゃいましたぁ~
吉田尚記さんの『なぜ、この人と話をすると楽になるのか』という本です。
この本は、コミュニケーションが苦手な人でも、練習すれば楽しめる人になれる事を教えてくれているんですよ
そういった意味で、希望の本と言っていいでしょう。
コミュニケーションさえ楽しめれば、貧困は怖くない!
当ブログのテーマである脱貧困を語るうえでも、コミュニケーションを楽しめることって重要なんです。
まず、コミュニケーションを楽しめる人になれば、それだけ人と会う機会が多くなります。
人と会う機会が多くなるという事は、自然に友人や知り合いが増えて、何か困った時に助けてくれる人がたくさんいる状態になるという事です。
藤田孝典さんが書いた『下流老人』という老後の貧困問題をテーマにした本があります。
その本の中で、藤田さんはこんなふうに言っているんです。
「プライベート・コミュニティ」を充実させておくこと事も、下流化を防ぐ手段となる。
プライベート・コミュニティとは、個人レベルでつくる相互扶助のためのコミュニティだ。
高齢期に孤立する前に、なるべく多くの人と助け合いの関係を築いておければ、生活困窮になってもさほど苦しくはならない。
生活を支え、豊かにするものは、お金などの物質だけのものとは限らない。
藤田さんが言うところのプライベートコミュニティを充実させ、相互扶助のための居場所づくりをして、貧困状態にならないように工夫して行く。
これは、僕がこのブログで伝え続けて行きたいゆるいつながりの重要性です。
しかし、こんな事を書いていると、必ずこんなご批判を頂く事があります。
「おまえは解ってない、貧困状態になる人達は、そもそも、コミュニケーションが出来ないから貧困になるんだよ、前提が間違ってるぞぉ!」
確かに、仰る通りです。
そもそもコミュニケーションが苦手だから、孤立して、貧困状態になってしまう。
解ります。でも、だったら、練習して、コミュニケーションを上手く出来るようになればいい!
いや、もっと言うと、コミュニケーションは練習しないと上手くなれないんじゃないか?と思うんです
この本には、コミュニケ―ションが上手くなるためのヒントがたくさん詰まっています。
ぜひ、皆さんと一緒に考えて行きましょう。
コミュニケーションには練習が必要だぁ
吉田さんは、本の中でこんなふうに書いています。
まずは、コミュ障とは何か?から考えていきましょう。
コミュ障とは、「コミュニケーション障害」の略称です。
発声器官や知覚機能に問題があり、医学的な意味でコミュニケーション障害を抱えていらっしゃる方がいるのは、重々承知のうえで、最近では、スムーズに話しの出来ない状態を「コミュニケーション障害」と自認している人が相当数います。
これを他の言葉で表す事が可能であれば、医学的な意味での障害に苦しんでいる方を傷つけずにすむので、そのほうが個人的には良いと思います。
要するに、吉田さんは、医学的な意味での「コミュ障」ではない、単にコミュニケーションが苦手な人、不得意な人に対して、コミュニケーション障害という言葉を使う事に疑問を持っているんです。
僕は、電車の中で本を読んでいて、「確かに!」と、つぶやいてしまいました(笑)
吉田さんの話しは、さらに核心に迫って行きます。
たとえば水泳障害とは言いませんよね。生まれながらにして泳げないのが常識で、訓練しなければできない水泳には「障害」という言葉は使わない。
他にも「料理障害」、「100メートルを10秒で走れない障害」などとは言いません。
それは、料理も100メートルを10秒で走るのも、練習しなければ決してできないことだからです。
(中略)ではなぜ「コミュニケ―ション障害」という言葉が存在するのか?
それは、世間が、コミュニケーションは簡単なもので、ふつうに出来て当然と思っているからです。
(中略)コミュ二ケ―ションすごく難しいですよ、決して最初から出来て当たり前ではない。
その意味でぼくは、世の中で一般的に使われている障害の語は、コミュニケーションには当てはまらないと思っています。
水泳や料理と同様、コミュニケ―ションは練習しないと上手くなりません。
これ読んだ時、僕は「よくぞ言ってくれましたぁ!吉田さん、マジでありがとう!」と、心で叫びましたよ(笑)
なんか、元気を貰えませんか?
僕らがコミュニケーション下手なのは、単に練習不足であって、障害じゃないんですよ
もちろん、吉田さんが言うように、医学的な意味での「コミュ障」は、別です。
でも、単にコミュニケーション下手なら、練習すれば上手くなる可能性がある。
これは勇気の出る言葉ですね。
そこで、じゃあ具体的にコミュニケーションの練習ってどうすればいいのか?って疑問が出て来ると思います。
それは、実際に本を読んで頂きたいのですが、ちょっとだけ紹介しましょう。
コミュニケーションはゲームなんだぁ
コミュニケーションは練習すれば上手くなる可能性がある。
それは解ったけど、漠然としすぎて、どんなふうに練習すればいいのか解らない、と感じる人もいるでしょう。
その疑問に、吉田さんはこんなふうに答えています。
雑談でもムダ話しでも、出来たら気持ち良くコミュニケーションをとりたい。
みんなそう思いますよね。でも、困ったことに、ザックリとそう感じていても、ザックリしすぎて考えようがないのが現実だろうと思います。
そこに、明確な方法論がない。
(中略)そこで、僕はその方法をもっと具体的に考えられはしないかと思った。
そうしているうちに、コミュニケーションはゲームなんだという気づきがあったわけです。
コミュニケーションをゲームと捉えて、ルールあるものとして見た時に、どうしたらいいかが始めて技術的に考えられるようになったんですね。
そして、吉田さんが考えたコミュケ―ションゲームのルールが以下の内容です。
1・敵味方に分かれた『対戦型のゲームではない』、参加者全員の『協力プレー』
2・ゲームの敵は、『気まずさ』
3・ゲームは『強制スタート』
4・ゲームの『勝利条件』
以上が吉田さんが考えたコミュケ―ションルールです。
とくに、僕が気になったのは、1と4です。
対戦型のゲームではない、って、めちゃくちゃ素敵な考え方ですよね。
僕ら男性って、コミュケ―ションを対戦型にしてしまいがちです。
でも、それだと勝った、負けたが決まるだけで、つまらない。
また、『協力プレー』をモットーにしているからこそ、4の勝利条件も参加した全員が会話を通して気持ちよくなること、と定義されているんです。
これも、ワクワクする『勝利条件』ですよね。やっぱり、僕らのようなコミュニケーション苦手組が苦しむのは、議論してしまうからだと思います。
『協力プレー』を忘れないで行きましょう。
どうでしょうか?この本、なかなか面白いでしょ?ぜひ読んでみてください。
共に、コミュニケーションを楽しもうではないか?!