努力しても低収入の若者が増えて行く現実は、個人の努力で止める事は出来ません!
前回、こんな記事を書きました
内容を簡単に説明すると、こんな感じ
低収入同士の結婚は、立派な貧困対策になっていると思う!
そのために必要な心得を4つ考えてみた
まぁ、具体的な内容は、ぜひ読んで頂くとして、上のような内容を書いてみたんです。
そうしたら、女性読者の方から、いくつかご批判を頂きました。
一番、多かったのが「低収入でいるために結婚するみたいに思える!、女性に甘えるな!、もっと努力しろ!」というものです。
次に多かったのが、「男性側が低収入を維持するために結婚するみたいで、けしからん!」というご意見。
どちらのご意見も、低収入を前提に書かれているところにムカッとしたようなんですよ
なので、前の二つの意見をふまえて、こんな提案もありました。
「5つ目に、低収入を脱出するために努力する!という心得を追加すればわかる!」
言ってる事は、よく解ります。おそろく、簡単に言うと、「おまえは、ヒモ予備軍になりたいのか!?」というふうに誤解されたんだと思います。
しかし、それは、やっぱり誤解なんです。
僕は自分の好きな人を守るためには、お金が必要である事ぐらい解っています。
自分の彼女が病気になった時に、助ける事が出来るのは自分が持っている貯金です。
そんな事は解っています。
今、「じゃあ、なぜ解っていながら、おまえは低収入を前提に結婚を考えてみたの?」と、不思議に思われた方がいるかもしれませんね。その答えは意外にシンプルなんですよ。
前回、書いた記事の目線が「努力しても、低収入のままでいてしまう男性」に向けて書かれているからです。
そう、「努力しても低収入のまま」という所がポイント。
そういう男性たちに、ちょっとしたエールを贈る気持ちで書いてみたんですよ、前回の記事は。
今、また「はぁ?努力しても低収入でいる奴なんているわけねぇだろ?それは、まだ努力が足りないんだよ!」と、思った人がいるでしょ?
きっと、「5つ目に、低収入を脱出するために努力する、という心得が追加されれば解る!」と、コメントしてくれた方も同じような考えだと思います。
しかし、本当にそうでしょか?
今、この国で生きる人達は、みんな努力すれば低収入から脱出する事が出来るのでしょうか?
また、100歩譲って、努力すれば低収入から誰でも脱出する事ができるとして、その努力はちょっとやそっとの努力じゃありません。
解りやすく言うと、命がけの努力をしなければ、低収入から脱出できないのではないか?、と思うんですよ。
おおげさに聞こえますか?僕はおおげさではないと思うんです。むしろ、現実的な感覚だと思うんですよ。
ちょっと、一緒に考えてみましょう。
努力しても上手く行かない人達が増える時代
以前、「ナリワイをつくる」という本を書いた伊藤さんがこんな事を書いてました。
- 作者: 伊藤洋志
- 出版社/メーカー: 東京書籍
- 発売日: 2012/07/02
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 4人 クリック: 176回
- この商品を含むブログ (1件) を見る
仕事と言えば、就職。
つまり、会社で一つの仕事をする、という考え方が常識だ。
さらに、現代では「生活を犠牲にしてやるのが仕事」という定義も半ば常識になってしまっている。
仕事は、自分の時間と健康を切り売りして、マネーと交換するものであると。
でも、それがしんどくなって来た。体を壊して、会社を辞める人は少なくないし、私の知人友人でも「うつ」や過労で会社を辞めた人が10人以上出てしまった。
私自身も小さなベンチャー企業で日夜働いていた時には、家での生活と会社での生活が完全に分離していて、当時の記憶があまりない。
ストレスなのか、寝る前にハーゲンダッツを食べないと眠れない事もしばしばであった。
睡眠時間を削って稼いだお金が、睡眠不足のストレスを解消するためのアイスクリーム代に消える。
どうもこれは、おかしい。
いまだに、キャリアコンサルタントと名乗る人がメディアで「人生の大半を占める仕事なのだから、ちゃんと選びなさい!」と、就活生へのアドバイスを送っている。
だが、その前に考えてほしい。
人生の大半を、人生から垂離した仕事に占領されてしまっていいのだろうか?
どうでしょうか?僕は思うんです。
引用の文章にも書いてあるように、仕事をバンバンして、年収を上げて行くためには、3つの覚悟が必要です。
一つ目は、「生活を犠牲にする覚悟」、二つ目は「自分の時間と健康を切り売りする覚悟」、三つ目は、「「うつ」になったり、過労で倒れる覚悟」。この3つです。
今の若者の中には、「この3つの覚悟を待たなきゃ年収が上がらないなら、低収入でいい」と、考える人もいると思うんです。
もっと言うと、3つの覚悟を持てない人は、低収入を選ぶしかないんですよ。低収入を維持したくてしてるんじゃなくて、維持せざる得ない人達がいるという事です。
そんな事を考えて行くと、僕は今後、ますます低収入の若者は増えて行くと思う。それも男性だけではありません。女性もです。
いや、もっと素直に言うと、女性のほうが深刻だと思います。
「だから、やっぱり女性は、金持ちと結婚したほうがいいよね?」と、反論するかもしれません。が、今やずっと家庭を支えてきた男性側が努力をしても非正規や低収入に追い込まれています。
年収200万円~400万円ぐらいの人達が多くなって来ている
共倒れの時代なわけです。
そして、「3つの覚悟」を要求される社会の中にいる限り、個人の普通の努力ではどうすることも出来ない。
僕が「命がけの努力」をしなければ、年収を上げる事は出来ないと表現したのも、おおげさではないと理解して頂けたでしょうか?
僕は、今書いた事を考えた結果、低収入同士の結婚は、むしろ、現実的なアイディアではないか、と考え、前回の記事を書いたわけなんですよ。
もっと言うと、この先の未来も、夫が働きに出て、妻が専業主婦という結婚生活が成り立つと思っているなら、それは古い価値観です、と言わざる得ない!、そんな結婚生活は、3つの覚悟を持った戦闘能力が異常に高い男達だけのお話しです。
僕はそんなふうに思えてなりません。
どうでしょうか?、もちろん、僕の未来予想とは別のものが見えていて、「今後、アベノミクスが成功して、一億総中流社会がもう一度来る!」と思っている人もいるでしょう。
それなら、それで別にいい。ただ、ただですよ。昨日、WEBニュースを見ていたら、こんな記事をみつけたんです。
働く人として尊重されない 疲弊する非正規社員 - Yahoo!ニュース
「一億総下流時代」到来!? 若者が「下流老人化」を防ぐために今出来ること――NPO法人「ほっとプラス」代表・藤田孝典さんに聞く (1/2)
一つは、非正規雇用の実態をレポした記事、もう一つは、年金では食べていけない高齢者が増えていく事を危惧する記事です。
これらの記事を見ていると、やっぱり低収入同士が協力して、知恵を出し合って、生きて行く道を模索していく方が現実的である、と思えてなりません。
皆さんは、どう感じましたか?共に、生存戦略を考えて行こうではないか?