未納に近い納税額をあえて選んでいる人は、人間失格ですか?
先日、以下の記事を書いたところ、読んで頂いた方に感想のコメントを頂きました。
こちらが頂いたコメントです↓
すみません、あなたのあげた人達は全員、未納に近い納税額をあえて選んでいる、という点で社会に多大な迷惑をかけてますけど、とりあえず、人への迷惑はかえりみない厚顔無恥で残虐な人間性になれ、ということですか?
今回は、頂いたコメントにお答えして行きたいと思います。
もちろん、厚顔無恥で残虐な人間性になれ、という事ではありません。
しかし、時と場合によって、社会に迷惑をかける事を気にしなくていい、と思っています。
どういう事か、順に説明して行きましょう。
まず、コメントには、あなたのあげた人達は全員、未納に近い納税額をあえて選んでいる、と書かれています。
この、あなたのあげた人達とは、きっと、記事内で紹介した、ほぼニートのPhaさんと20代で隠居を選んだ大原扁理さんの事ですね。
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派遣村に行った人達や保育園落ちた日本死ねのお母さんは、あえて未納に近い納税額を選んでいるわけではありません。
未納に近い納税額を選ぶしかなかった、また、そもそも払えなかった人達だと思っています。
なので、今回は、Phaさんと大原さんの生き方を考えてみますね。
まぁ、このお二人は確かに、未納に近い納税額をあえて選んでいると思います。
おそらく、税金を払わなかったり、未納に近い納税額しか払えない事で、日本の経済を弱体化させている。
そして、税金をちゃんと払っている人間が損をしている、と言うご意見でしょう。
だからこそ、多大な迷惑をかけている、と考えている。
それについて、ちょっと考えてみます。
働く事が下手な人は、必ずいる
ほぼニートのPhaさんも20代で隠居の大原さんも、はっきり言って就職して、会社で働く事に向いていません。
もっと言うと、売上げのために、ガンガン働くこと、そのものに向いていないんです。
そして、そういう人達は、意外に多く存在しています。
向いていない人達が会社で働く事になれば、うつや精神的な病になってしまう可能性があります。
また、まだ記憶に新しい電通の過労死事件を考えても解るように、今や日本の労働現場は、崩壊していると思うんですよ。
今はブラック企業の増加、サービス残業当たり前の思想、単身女性の4人に1人が非正規雇用で、年収200万円以下などの現象が進んでいます。
まだあります。少子高齢化で、高齢者の貧困は、ますます深刻になって行きます。
今後、高齢者の方々は、年金だけでは食べて行けないので、生活保護を使う事になるでしょう。
子供の貧困はもっと深刻です。
2014年の厚生労働者のデータで、子供の貧困率は6人に1人という公式発表が出ています。
こういう現実を考えて行くと、貧乏でも仲間と繋がって生きて行くPhaさんの生き方や20代で隠居して、支出を減らす暮らしに挑戦している大原さんの生き方から学ぶ事は多いと思うんです。
戦場のような労働現場で競争させられて、心身ともにボロボロになりながら、税金を払うために苦しい気持ちを我慢する。そして、うつになって行く。
そんな地獄のような人生を送るぐらいなら、貧乏を肯定して、未納に近い納税額を払って、楽しく生きていく方を選びます。
ですので、税金を払うために働き過ぎて、うつになったり、身体を壊して病気になるぐらいなら、社会に迷惑をかけていいので、税金を払うために働く事を辞めたほうがいいと思います。
もし、うつになってしまったら、精神障害者保健福祉手帳の取得を検討し、生活保護も考えてみてください。
社会に迷惑がかかるか?を考えるよりも、まずは自分の心身の健康を考えるべきです。
んで、考えた結果、働けるなら働いて、それなりの税金を払えばいい。
でも、社会に迷惑がかかるか、を一番に考えるよりも、自分の心身の健康をチェックする事のほうが重要なんです。
私は冒頭に、時と場合によって、社会に迷惑がかかる事を気にしなくていい、と言いました。
その、時と場合とは、これまで説明したように、ブラック企業に入ってしまって、過労でうつになってしまった状態の事を言います。
そんな時は、社会に迷惑がかかる、ことを無視しましょう。自分を一番に考えるんです。
それぐらいで丁度いいんですよ、今の世の中は。
共に、働き方、生き方を考えて行こうではないか?!