子供の貧困を解決する最初の一歩は?、それは、社会のしくみを変えるしかない事に気づくこと
2017年、2月12日、NHKで『子供の貧困、見えない貧困』特集が放送されました。
放送前から話題になっていたので、ご覧になった方もいるのではないでしょうか。
私も録画しながら、リアルタイムで観ていました。
番組を観た人はどんな感想を持ったのか?、気になるところです。
今回は、ツイッターなどで確認できる放送に対する感想を見ながら、『子供の貧困、見えない貧困』に対して、自分達に何が出来るのか、を考えて行きたいと思います。
が、その前に、私の感想を言っておきましょう。
相対的貧困の国
今回の放送は、以前、問題になった貧困女子高生特集に対する説明不足の補足を放送した、というのが私の素直な感想です。
問題になった貧困女子高生特集を知らない方は、以下の記事を読むとよく解ります。
私も以下の記事で貧困女子高生特集についての問題を記事にしました。
貧困女子高生特集の問題を簡単に説明すると、こんな感じです。
番組内で女子校生が貧困である事を伝え、貧困解決に対して強く訴えた。が、しかし、その女子高生の部屋には、貧困とは思えない物(漫画・アニメグッズ)が散乱していた。
それを観た視聴者が「あんなのは貧困じゃない」と、SNSなどでバッシングをはじめ、炎上騒動にまで発展した。
そして、女子高生を擁護する支援団体やNPO団体は、こぞって日本の相対的貧困の現状を説明しました。
要するに、「番組内に登場した女子高生は、絶対的貧困ではないかもしれないが、相対的貧困である事は間違いない」と、バッシングに反論したわけです。
で、今回の放送は、前回のそんな貧困女子高生騒動を受けて、最初から相対的貧困の説明を丁寧に丁寧にしていました。
これは、素直に良い番組構成だったと思います。
なので、今回の放送に対しては、それほど激しいバッシングはおきなかった、ように思いました。
ですが、一つだけ気になった感想があったので、ご紹介したいと思います。
貧困解決の具体策は?
感想その1「で?問題提起だけで、今回も番組終わってしまうのですか?」
感想その2「NHKは「見えない貧困」の実態を浮き彫りにするだけでなく、貧困を解決した事例も取材し、2週に渡って放送してほしい。
問題提起だけなら中高生でもできる。大人がやるべきことは、解決事例や解決の仕組みをより多くの人に伝え、解決できる希望と活動の担い手を増やすこと
う~ん、確かに問題提起だけで終わっている、と言われれば、そうかもしれない。
しかし、それでも今回の番組の意味は大きいと思うんです。
なぜか?、それは、番組を「社会のしくみを変えるしかない」という結論で締めくくっていたからなんです。
これはね、大きな事なんですよ。
と言うのも、私はこれまで今回のようなNHKの貧困を特集した番組を何回か観て来たんですが、そのほとんどが「市民の繋がりを活かして」とか「みんなで協力して」と言ったような隣人の繋がりを強調した解決案で番組を締めくくる事が多かったんです。
もちろん、人と人との繋がりで、お互いに助け合って、貧困を解決して行く。
これは、とても大事だし、当ブログも訴えて来ました。
しかし、個人の努力、人との繋がりだけでは限界があります。
だからこそ、社会のしくみを変えて行かなければいけない。まず、多くの人がそこに気づくことが重要なんです。
そういう意味で、あの番組はそれなりに意味があったと思います。
そんな事を考えていたら、こんな表を発見しました
これ大事な視点です! https://t.co/XjcRoXDHFw
— 浅野健太郎 (@billywilder8) February 15, 2017
上記の表が示すように、子供の貧困を見るという事は、親の貧困を見る事でもある。
個人で出来ること+社会のしくみを変える、という二つの取り込みを同時進行でやって行かなければいけない時代なんです。
共に、社会のしくみを変えて行こうではないか?!