私がありのままより無いがままをオススメする理由
よく自己啓発本などで人は『ありのまま』でいい、もっと自分のすべてを認めましょう、と書かれているのを目にする事があります。
しかし、僕は『ありのまま』の生き方に最近、反対なんです。
理由は簡単。
ありのままの生き方を目指すと無いモノねだりになってしまうから。
だから、ありのままより無いがままを目指したほうが生きづらさから解放されるのではないか?と思うようになって来たんです。
無いがままの生き方とは、欲しいモノより持っているモノに目を向けるということ。
どうして、そんなふうに思うようになったのか?
ちょっと説明してみましょう
ありのままは欲望が止まらなくなる
人間には睡眠欲、食欲、性欲の三大欲求があると言われています。
簡単に言うと、ありのままの生き方を目指すと、この三大欲求がフルパワーで発動するんです。それりゃ、もう止まらなくなります。
べつに、欲望を否定するわけじゃありません。が、自分で欲望をコントロールできないと楽しむというレベルを超えて、欲望に飲まれて行きます。
そうなると、最悪、パチンコ依存症やアルコール依存症などの依存症が歩み寄って来て、自分の人生にマイナスの影響を及ぼす可能性だってある。
僕は、消費社会の今だからこそ、自分の欲望のマネイジメントには十分、注意して行くほうがいいと考えているんです。
だって、そうでしょ?都心に行って街の中を見てみてください。
どこもかしくも、広告や宣伝でいっぱいですよね。なんか街中から『買え!』と、指令を受けている気にさえなります。
そんな状態で何か嫌な事があって、身体も心もストレスだらけになったらどうなります?
どんなに意志の強い人でも、購買意欲を刺激され、酒を飲んだり、服を買ったり、遊ぶ事に金を使って、三大欲求を満たして、ストレス解消しようとするでしょう。
そんな事を考えて行くと、僕らは、すでに依存症予備軍と言っていいのかもしれません。
繰り返しになりますが、べつに、欲望がある事は悪いことじゃない。
要するに、酒は飲んでも飲まれるな!、という事が言いたいんです
しかし、ありのままの生き方を目指していると、どんなふうに欲望にストップをして行けばいいのか解らなくなります。
というか、自分の欲望にストップをかける気すら消えていくかもしれない。
なぜなら、自分のありのままを認めているからですよ。
そこで、ありのままの生き方のかわりに、僕がオススメするのが無いがままの生き方です。
無いがままの魅力をご説明しましょう。
無いがままはすでに持っているモノを見る
街中にあふれる『買え!』という指令に振り回されないようにするためにはどうしたらいいのか?
それは、欲しいモノよりも持っているモノに目を向ける事です。
人が購買意欲に負ける時、ほとんどの人が「今よりもっと良いモノが欲しい」と思うもの。
そして、その『もっともっと』という心の声に耳を傾けてしまう事が街中の『買え』という指令に負ける最初の一歩なんです。
『自分にはまだまだ足りないモノがある、自分には何も無いんだ』と、思い込んでしまっている。これは、ある意味、自分の中の劣等感やコンプレックスを何かを手に入れる事で満たそうとしているんだ、と思うんです
しかし、何かを手に入れた事で自分の心が満たされることはない。結局、時が経てば、べつの新しいモノを手に入れたいと思ってしまうからです。
だからこそ、まずは冷静になって、『無い』と思い込んでいる自分の周囲をもう一度、よく見てみる事が重要になって来る。無いがままの自分を考えるんです
そうすると、友達がいないと思っていたけど、仲良くしてくれている友達が意外にいる事に気がつくかもしれない。
自分には恋人がいないと嘆いていたけれど、自分に恋心を持ってくれている異性に気がつく事が出来るかもしれない。
ありのままから来る『もっともっと』の気持ちに隠れて、今あるモノの重要さを忘れていた可能性が高いんです。
どうでしょうか?もちろん、いつもいつも、今ある重要さに気がつけるとは思いません。
しかし、ストレス発散のために、「ありのまま」を言い訳にして、「もっともっと」の気持ちのまま、無駄にモノを買ったり、大量に食べたり飲んだりする事を減らせるんですよ。
貧困対策としての無いがまま
ここまで読んでくれた方の中で、こんなふうに批判したくなった人がいるかもしれない。
「何で脱貧困をテーマにするこのブログが無いがままを薦めるんだよ、貧困のままでいいのかよ!?」
こんなふうに思った人いませんか?大事な事なので、書いておきますね。
無いがままの生き方は、脱貧困のためにも有効です
説明しましょう。なぜ、無いがまま思想が脱貧困の役に立つのか?
それは、ストレス解消のための無駄な買いモノを減らせるからです。
シンプルな理由でしょ?
昔から当ブログでお伝えして来ました。
ガチの貧困状態、つまり、家が無くなる、頼れる人が本当に誰もいないという人は、なる早で生活保護の申請をしてほしいと思うんです。
しかし、世の中には、今は生活保護までは行かないんだけど、あと少し、あと数歩進めば、生活保護が必要になるかもしれないという人がたくさんいます。
要するに、貧困予備軍です。そんな貧困予備軍の人が気をつけなければいけないのが、ストレス解消のための買いモノなんですよ。
僕も含めて、貧困予備軍の人達は、多くの劣等感、コンプレックスを抱えています。
人に比べてお金がない、頼れる人がいない、非正規で働いているという劣等感、コンプレックスが、やけにさせて、『今が楽しければいい』という気持ちを生むんです。
「今が楽しければいい!」という気持ちがあると、あっさりと街中にあふれる『買え!』という指令に負けます。
そうなると、どんどんお金を使って、貯金がどんどん減って行き、本当に生活保護に頼らなければいけなくなる。地獄絵図です。
そんな事にならないためにも僕らは「もっともっと」の『ありのまま』より持っているモノに目を向ける『無いがまま』思想に変えて行ったほうがいい。
どうでしょうか?ぜひ、考えてほしい。
共に、無いがまま思想を身につけて行こうではないか?!