いじめを受けて登校拒否している君よ、そのままでOK、外の世界は君が思うように残酷で生きづらいです!
by:hans s
またも、こんな事件が起きてしまいましたね
札幌のいじめ事件です。
今回は、虐められている子が自殺をしないで済みました。
しかし、虐められた子の心には、しっかりと傷が残ると思うんです。
こんな事件が起きるたびに、皆さんも「どうすればいいのか?どうすればいじめは無くなるのか?」を考えると思います。
僕の考えを書いておきます。こんなにも、虐めの事件が続くという事実を受け止めて、ある現実を認識する事が重要だと思うんです。
その現実とは何か?それは、虐めは無くならないという現実です。
虐めは無くならない現実を受け止める
これは、今、虐めを受けている人、会社でパワハラを受けている人にとっては、認めたくない現実だと思います。
でもね、上の記事をもう一度、読んでみてください!
記事には、こんな事が書いてあります。
いじめを主導した男子生徒から背中を強くたたかれ、昼休みには水筒の茶を勝手に飲まれ、顔に吐きかけられた。音楽の授業中、女子生徒からシャープペンシルで何度も太ももを刺されたという
これ同じ人間がやった事ですからね。しかも、中学生がやった事なんですよ
もちろん、いじめをした学生達は、集団心理が働いてやってしまった事かもしれません。
一対一で会って話しをすれば、「なんだぁ~、普通の中学生じゃないかぁ~」と、感じるかもしれない。でも、何かのきっかけで、みんながやっているからという理由で、「自分もいじめに参加しないとハブにされる」という理由で、人はここまで他者を傷つける事が出来るんです
こんな事を考えていると、やっぱり、永遠にいじめは無くならないと思えてなりません。
現実を受け止めれば、僅かな希望が見えて来る!
「何でそんな事を言うんだぁ!もっと元気になる事を言ってくれよ!」と、思う読者の方もいるかもしれませんね。
きっと、そんなふうに思う人は、「もっと、虐められている子達が希望を持つ事が出来る記事を書いた方がいいんじゃないの?」と、感じているんでしょう。
しかし、僕はそれは無理だと思うんです。だって、実際に現実は残酷なんですから!
自分のクラスメイトに背中を強くたたかれたり、女子生徒にシャープペンシルで何度も太ももを刺されたりするんですよ!どう考えても、希望無いでしょ?
けれど、残酷な現実をちゃんと受け止めて行くと、僅かですが、希望が見えて来ます。
逆に言うと、残酷な現実をしっかりと受け止めない限り、希望は見えてこないんです。
それは、いったいどういう事なのか?
説明するために、一冊の短編小説をご紹介したいと思います。
おかしいのは、残酷な現実の方だ!
この事件を見て、ある小説を思い出しました。石田衣良さんの短編小説です。
ちょっと、タイトルは忘れてしまったんですが、こんなストーリーでした。
父親と息子のお話しです。父親はごく普通のサラリーマン。そして、息子はいじめを受けて、引きこもり生活をしています。
父親はなんとか息子にもう一度、学校に行ってほしいと感じ、いろいろな想いを伝えます。
「少しだけでも外に出てみないか!」、「世の中、捨てたもんじゃないぞぉ」。
しかし、父親が発するどの言葉も息子の心には、響きません。理由は簡単です。
父親自身が自分の言葉を信じていないからです。父親も会社の人間関係、仕事の忙しさ、上司の理不尽さに疲れ果てていたからです。心身ともにボロボロだったんです。
ある時、父親は覚悟を決めて息子に本音を伝えます。
「外には出なくていい!おまえが感じているように、外の世界は残酷だ、引きこもったっていいんだ!それが普通なんだよ」
泣きながら語る父親の言葉に息子はしだいに心を開いて行きます。
どうでしょうか?この小説、いいですよねぇ~
ちょっと小説がみつからなかったので、正確な引用ではありません。
でも、重要な部分は、父親が残酷な現実を受け入れて、素直な気持ちで息子に話した事です。
僕らは、この父親から学ぶ事があると思います。
テレビや雑誌などで借りて来た道徳論を話すよりも、自分自身が体験した想いを話したほうが人の心を動かすという事です。
だから僕も小説に出て来る父親を見習って、綺麗ごと、借りて来た希望は言いません。
やっぱり、これだけいじめが続く世の中は、クソだと思います。
そして、ひきこもるのが普通だと思うんですよ!
もちろん、それだけでは解決になりません。
ひきこもった少年は大人になったら、どうやって生きて行くの?
そのまま生きて行けるの?などの問題は解決していません。
けれど、まずは最初の一歩として、「この世は残酷で、ひきこもる俺(私)の感覚って、わりと普通なんじゃん!」と、思ってもらうこと。知ってもらうこと。
これが、かなり重要なんじゃないでしょうか?
ぜひ、共に考えてみてください。