不毛な戦いはもう辞めよう!実家暮らし貧乏人VS一人暮らし貧乏人の戦いを終わらせたいと思う三つの理由
世の中には、大きく分けて2つのタイプの貧乏人がいます。
一つは、実家暮らしの貧乏人、二つ目は一人暮らしの貧乏人です。
僕は今、実家暮らしで、売れないフリーライターをやっているので、実家暮らし貧乏人に所属している事になります。そして、僕も実家を出て、一人暮らしをした場合は、一人暮らし貧乏人に属する事になるわけです。
当たり前の話しですね。で、今日はそんな実家暮らし貧乏人と一人暮らし貧乏人を仲直りさせたいと思うんですよ。
今、「えっ?仲悪いの?喧嘩してんの?」と、思ったでしょ?そうなんですよ、仲悪いんです。
なぜ僕が実家暮らし貧乏人と一人暮らし貧乏人は仲が悪いと思っているのか?ちょっと説明させてください。
そのために、まずはこちらをご覧ください↓
実際に親と同居している若者はどう思っているのか。東京都八王子市のフリーライター、浅野健太郎さん(33)も両親と同居している。専門学校卒業後、非正規で映像関係の仕事をしながら一人暮らしをしたが、過労のため1年でダウン。親元に戻り、現在はライターだけでなく、チラシ配りのバイトなどをして収入は月17万円ほど。3万円を家賃として親に渡している。 「親との関係は良好だけど、立場としては居候のようで気を遣う。家を出られるなら出た方がいいのだけど…」。無理をすれば一人暮らしも可能だが、その場合、生活を切り詰めなければならない。特に「交際費を削りたくない。人とのつながりは保っていきたい」というのが大きい。また、ネット難民に陥る不安もある。 自営業の親はまだ60歳で元気だが、高齢になるにつれ、収入減が懸念される。先行きは不透明だ。そんな自分の体験をもとに「脱貧困ブログ」を書き、同世代の若者と情報共有をしている。「収入が増え、いつかはシェアハウスのようなものを作って、家のない人を救えれば」と夢を語った。
毎日新聞の記事なんですが、「あれ?」と思われた方いるんじゃないですか?
そうなんです、脱貧困ブログの浅野さんっていうのは僕の事なんです(笑)
僕、インタビューを受けさせて頂いたんですよ。
取材する記者の方から、当事者の意見を聴きたいという要望があったらしく、先輩が僕の事を紹介してくれたわけなんです。
ブログを宣伝する事を条件に本名で紙面に載りました。
皆さんは本名で紙面に載る事に抵抗がなかったのか?と疑問に思われるかもしれません。
正直、「まったく無かった」とは言えません。少しありました。
しかし、尊敬する自立サポートセンター・もやいの稲葉さんやほっとプラスの藤田さんなどは、本名でインタビューを受け、批判や中傷にも逃げないで真正面から答えています。
そんなお二人を見習って、僕も逃げないで本名で答えようと思ったわけなんです。
稲葉さんや藤田さんの事を知りたい方は、下のサイトをご覧ください↓
インタビューを受けた時、ある程度の批判、中傷は覚悟していました。
前にも書きましたが、きっと、毎日新聞の記事を読んで、現在、裕福な暮らしをしている方よりも貧乏な生活、貧困予備軍の方々が批判してくるだろうと思ったんです。
皆さんも、なんとなく予想がつくと思います。一人暮らし貧乏人は、実家暮らしを選べるけど、あえて選ばないで一人暮らしをしているわけではありません。
本当は実家暮らしをしたいんだけど、実家の親が「一人暮らしをしろ!、おまえを養う事はできない」と言われたから、仕方なく一人暮らしをしているんです。
だから、一人暮らし貧乏人から見れば、実家暮らしをしている貧乏人は、なんだかインチキくさい、ズルしているように見えるんですよ
実際に毎日新聞のインタビューが掲載された日、僕のツイッタ―にこんな意見が来ました。
以下、全文、引用させて頂きます。
貴方のニュースを見ました。
俺は介護の仕事で手取り14万。四万の家賃の家に住んでるし、車のローンは3万円。
地方だから車が無いと生活できない。低賃金で実家にいて、申し訳ないけど交際費を減らしたくないって書いてあったけど、そんな都合のいい話ないですよ。
僕なんて奨学金も払ってるから月に残る交際費なんて2万円あるかないか。仕事なんて選んでられない生きていくためには。
僕よりも苦しい生活の人はまだいると思う。貴方は貧困という枠の中に入るからと、何か安心しているみたい。
記事を読んで、正直甘えんなと思った。 とことん貧乏してみろよ、食費だって自炊すれば5,000円でもいける。外食なんて滅多にしない。それでも生きていけますけど、友達も多くはないけど、親友もいる。 あなたは幸せ者だ。
これを読んで、あなたはどんな感想を持ちましたか?この方を仮にAさんとしましょう。
Aさんの他にも、三件ほど批判メッセージが来たんです。その中で一番長文だったのがAさんのコメントだったので、引用させて頂きました。
Aさんの言っている事は、ごもっともです。よく解る。
文章から「おまえ、楽してんじゃねぇよ!」というイライラがビシビシ伝わって来ます。
でもね、実家暮らし貧乏人と一人暮らし貧乏人がこのまま喧嘩していても、何もいいことはなんいんですよ!
もっと言うと、僕は日本、この国の貧困が広がって行く要因は、貧乏人同士の喧嘩にあるとすら思っているんです。
今日は、なぜ実家暮らし貧乏人と一人暮らし貧乏人の喧嘩を止めたほうがいいのか?その理由を三つに求めました。
Aさんの意見を参考にしながら、みんなで考えてみましょう。
実家暮らし貧乏人は、一人暮らし貧乏人予備軍です
冷静に考えてみると解る事ですが、実家暮らし貧乏人は永遠に実家に住めるわけではありません。
たとえば、親がウツになって、精神的にキツくなったとしたら、「家から出て行け!」と言われてしまうでしょう
正直、「出て行け!」と言われたら、出て行くしかない。実家暮らし貧乏人は、いつだって、365日、一人暮らし貧乏人になる可能性があるんです。
だから、一人暮らし貧乏人の敵じゃないんですよ、むしろ、同じ穴のムジナです。
実家暮らし貧乏人も、結局は、一人暮らし貧乏人予備軍でしかありません。
喧嘩を売る相手を間違えています。
敵は社会の構造にいる!
by:carvalho
きっと、Aさんも実家暮らし貧乏人が一人暮らし貧乏人予備軍である事を分かっていると思います。百も承知でしょう。
ただ、分かっているんだけど、日々の疲れで、嫉妬だったり、妬みが出て来て、つい批判コメントを投稿してしまったんだと思うんです。
だからこそ、思う。もし仮に、僕が実家から出て、一人暮らし貧乏人になったとします。
僕がAさんと同じような、いや、それ以上の貧困状態になったとして、世の中の何が変わるのでしょうか?
もしかしたら、Aさんは僕が一人暮らし貧乏人になった事を知ったら、一時的に満足するかもしれない。「よし、いいぞぉ~」と、喜ぶかもしれない。
でも、ただ、それだけです。それだけで、Aさんの生活が豊かになるわけじゃない!もちろん、僕の生活だって、豊かにならない!
大事なポイントは、ここにあるんです!
なぜ、Aさんのように頑張って働いている人が貧困予備軍として、苦しんでいるのか?
一生懸命に働いているのに、手取り14万円で、ギリギリの生活をしなければいけないのか?
Aさんの過去は、もちろん解りません。もしかしたら、ご自身の失敗が原因なのかもしれない。でも、そんな事は関係ない。
自己責任論では解決しない!
この国は、健康で文化的な最低限度の生活がすべての人に認められているんじゃないのか?
本当は何度でもやり直せるんじゃないのか?
そんな問いかけを自分の中に持って、政治や偉い先輩達の言動を注目して行く事なんだと思うんです。
敵は社会の構造そのものなんですよ
このまま貧乏人同士が喧嘩していたら、ブラック企業や貧困ビジネスがますますでかい顔をしてしまいます。
だって、そうでしょ?ブラック企業や貧困ビジネスを運営する側にとって、貧乏人達が喧嘩してもらったほうが得なんですよ。
喧嘩売るなら、強い奴に売る!そのほうがカッコイイ!
この国には、生活保護がある
ここまで読んで、こんなふうに思った方がいるかもしれません。
「言っている事は解ったけど、結局、思想の話しで、Aさんの苦しみは続くんじゃないの?」
ですよね?解ります。仰る通りです。
そこで、ぜひ、考えてほしいのは、やっぱり生活保護なんですよ。
予想していましたが、Aさんの文章を読んでみると、まったく生活保護を考えていないのが解ります。
冷静に考えてみて、手取り14万円だとギリギリ生活保護基準よりも上だと思うので、生活保護を受けれない可能性もあります。
でも、でもですよ、相談に行く価値はあります。国民一人一人に許されている権利なんだから、堂々と胸を張って生活保護を検討すればいい。
地方だと役所の水際作戦が未だに根強いので、支援団体に連絡してみましょう!
ぜひ、こちらをご覧ください↓
生活保護問題対策全国会議 -生活保護のことで相談したい場合は、こちらへどうぞ(相談先リスト)
生活保護の水際作戦事例を検証する / 大西連 / 自立生活サポートセンター・もやい | SYNODOS -シノドス-
生活保護のイメージは未だに悪いです。「甘い」とか「無責任」とかいう人もいるかもしれない。そんなのは、無視です、ガン無視(笑)
生活保護は、日本にある唯一の福祉なんだから、ちゃんと使いましょう!
はっきり言っちゃうと、本当は生活保護があるんだから、貧乏人同士で喧嘩する必要なんてないんですよ、これはマジです
いかがでしたでしょうか?何かの参考にして頂ければ幸いです。
共に、争わない方法を考えて行こうではないか?!